ロマンス小説の七日間

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三浦しをん、角川文庫
☆☆☆
あかりは翻訳家です。

 

あかりは、28歳、独身ですが、神名という彼と同棲しています。その神名が突然会社を辞めてしまいます。あかりは自分が一番好きで、自由を愛しているので、結婚にはこだわっていなかったのですが、【無職】という状態で平気な神名を受け入れることができません。

 

あかりが現在翻訳している海外小説は、中世ヨーロッパを舞台にした騎士と女領主の恋愛小説で、女領主がはじめは乗り気でなかった結婚が、最後は相思相愛のハッピーエンドになるベタなお話です。

 

ところが、プータローになった神名とのギクシャクした関係のせいで、女領主の幸せをあかりは妬ましくなって、翻訳ではなく、自ら創作することで女領主の人生をねじ曲げてしまうのです。

 

小説の世界が、あかりと神名の恋愛を反映して原作からドンドン離れ、最後はとんでもない展開になってしまいます。あかりと女領主に果たして幸せは訪れるのでしょうか?

 

これまで、三浦しをんサンの本を何冊か読みましたが、毎回、作風が異なり、すごいなぁ、と感心しています。一人の人間の頭から、こんなに色んな小説が産み出せるものなんでしょうか?物書きの才能がまったくない私には信じられません。すごい!の一言です。