月だけが、私のしていることを見おろしていた。

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成田名璃子、メディアワークス文庫
☆☆☆
恋愛小説を書こうと思ったとき、作者はどうやって男女を巡り合わせるか知恵をしぼっているんでしょうね。私は有川浩さんの《植物図鑑》で

 

「ほろ酔いで帰宅途中の女子が行き倒れのイケメンを一人暮らしのアパートへお持ち帰りする」

 

というのが記憶に残っていますが、この物語の主人公も驚く方法で大島瑞樹(みずき)という青年と出会います。

 

仕事は楽しいし、頼りにされていて責任ある仕事も任されている。人から羨ましがられる高層マンションも買った。何不自由なく見える暮らしを送っているのに一人になると空しさと寂しさに苛まれてしまう。だったら、恋でもすればイイのにと思うのですが、別れた元彼が忘れられず、新しい恋に踏み出せない。そんな29歳独身の二宮咲子が主人公です。彼女の目線でアラサー女の日常が描かれていきます。

 

マスコミで活躍している女性恋愛マスターたちは

 

「女の恋は上書き保存、男は個別保存」

 

なんて言っていますが、咲子はこの法則に当てはまりません。

 

実際、どうなんでしょう?咲子に共感する女性と反発する女性、どちらが多数派なのかとても興味があります。

 

物語の中盤でいくつか伏線がはられていて、最後まで読んだ人だけが「あぁ、そういうことか!」となるので、本の中程まで飽きることなく読んだ方は投げ出さずに最後まで読みましょう。

 

私の人生にもこの本に出てくる瑞樹のような素敵な人生の水先案内人がいたらイイのにと思いました。