うつ病、無職の雑記帳

孤独です。しあわせになりたい。

トリガール!

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中村航角川マガジンズ
☆☆☆
国語よりも数学が得意、社会よりも理科が得意ってだけで工業大学に入学した鳥山ゆきなは勉強でも部活でも熱中できるものがなく、入学したばかりの校内を彷徨っていました。

 

工業大学は女子が少なくて、ゆきなが所属する機械工学科は女子はたったの二人。そんなわけで自動的に友達になった和美に誘われるまま見学に訪れた人力飛行機製作部に和美と一緒に入部することになります。

 

人力飛行機製作部では部品を班に分かれて製作していました。プロペラ班、フェアリング班、フレーム班、翼班などなど。和美はプロペラに興味があって、さっさとプロペラ班へ入ってしまったのですが、ゆきなはココでも何をやっていいのか分かりません。そんなときパイロット班で先輩の高橋圭がゆきなにパイロット班へ入るように声をかけてくれます。

 

ゆきなは自分で道を切り開いていくタイプではありませんが、やることがないなら取りあえず誘ってもらったことに挑戦してみよう、という前向きな性格です。そんなゆきなに和美がかけた言葉が素敵なので以下に紹介します。

 

「やりたいことなんて、最初はないんじゃないかな。そういうのって後からわかると思うの。きっかけなんて縁だし。楽しそうって思ったら、好奇心に乗っかってやってみるだけだよ」

 

和美と圭先輩に出会ってパイロットになったゆきなが夏に行われる琵琶湖鳥人間コンテストの出場に向けて努力する青春物語です。私としてはせっかく若い男女が同じ時、同じ場所で汗を流して努力しているのに恋愛要素があまりなかったことが少し残念でした。