悪いことはしていない

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永井するみ、毎日新聞社
☆☆☆

ビジネスの最先端で働く若い女性、真野穂波が主人公です。こういう女性を《ハンサムウーマン》と言うのかしら?と思いながら読んでいました。

 

穂波の外見を形容する言葉が書かれていないので「美人」と断定することは出来ないのですが、彼女を取り巻く有能な男たちが影に日向に援護射撃するところをみると人並み以上の容姿であることは確実でしょう。

 

穂波は仕事では言われたことだけでなく、アクシデントに対して独自に対処法を考え、実行に移せる有能なビジネスマンです。仕事にやりがいを感じ、残業だってバリバリこなします。

 

しかし、彼女自身は女性として魅力的だということに気付いていません。スカートよりもパンツスーツが好みだし、定時で帰宅できる日には合コンに行くよりスポーツジムに行って汗を流し、若い女性が男性の気を引くためにする努力はちっともしていません。

 

そんな穂波ですが、けっしてクールでドライな人間ではなく、友達や同僚に気を使いながら暮らしています。ただ、すこし鈍感なところがあって同性の友達が出しているサインを見逃したり、異性の同僚が示す好意をスルーして失敗し、後悔しています。

 

以上のような性格の穂波が同僚の女性と奇妙な友情を築いたり、ストーカーに悩まされながらヘッドハンティングされた会社で一生懸命働くお話です。私は平凡な能力の人間なので、優秀な人間の悩みなんて分からなかったのですが、穂波を通じて

 

『優秀な人間にも色々と悩みがあるんだなぁ』

 

と思わされました。