うつ病、無職の雑記帳

孤独です。しあわせになりたい。

デビクロくんの恋と魔法

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中村航小学館
☆☆☆
優しくて、お人好しで、弱虫な光は色んなコトを諦めて生きているようです。だけども、そんな自分の運命を変えてくれる誰かに自分の存在を知ってもらうため、《デビクロ通信》という名のチラシを深夜、人目を忍んで街にばらまいています。

 

光がいつものように《デビクロ通信》を知らない人の車のワイパーに挟んでいると、背後から杏奈に声を掛けられます。秘密のイタズラを見つけられ、光は居心地が悪かったのですが、思いがけず、杏奈が《デビクロ通信》を誉めてくれたので、光は杏奈に心を開き、二人は友達になります。

 

光は杏奈と偶然出会ったと信じていますが、杏奈にとってはそうではありません。杏奈が小学一年生のクリスマス会で小学三年生だった光から《デビクロ通信1号》を受け取り、光に恋をしてから、ずっと光に再び出会うことを願って捜していたのですから。

 

杏奈と出会ったあとも、光は「自分の運命を変えてくれる誰か」との出会いを求めて《デビクロ通信》を街にばらまき続けます。杏奈はそれでも光の役に立てるのならと、陰に日向に光を応援します。そのせいで、杏奈は光から親友と思われるようになってしまい、異性として意識してもらえなくなって苦しむのです。

 

鈍感な光に「イラッ」とし、けなげな杏奈を応援しながら最後まで読みました。杏奈の恋はどうなってしまうのでしょうか。気になる方はご自分で確かめて下さい。