うつ病、無職の雑記帳

孤独です。しあわせになりたい。

彼女との上手な別れ方

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岡本貴也、小学館文庫
☆☆☆
題名から恋愛小説かと思ったのですが、違いました。ダフ屋のガジロウが交通事故をきっかけに知り合いになった4人(=女3人男1人)の願いを叶える手伝いを、始めはお金のために、そして少しずつ親身になり、最後は献身的にするようになるお話です。

 

物語前半のガジロウは本当にクズ人間で、読んでいて腹が立ってきますが、依頼者との交流のなかでガジロウの気持ちに変化が訪れるので、前半を不愉快に思われる方も中盤までは辛抱して読み進めて下さい。

 

願いが叶えられた依頼人はガジロウのもとから一人ずつ去っていきます。つまり、このことが題名の由来で、《願いが叶う》=《別れが訪れる》というわけです。

 

最初は突然去っていく依頼人に驚き、悪態をつくガジロウですが、後半では寂しそうに見送るようになります。そして、最後の依頼人のためには、自己犠牲の精神を発揮して『そこまでするか!』というようなことまでします。私は、最初とは別人のガジロウに感動しました。

 

また私はこのお話が4人の願いを通して、最後に願いを1つ叶えてもらえるなら何を願うかということを考えさせるお話でもあると思いました。