ほどほどが難しい

フランスのリヨンにある小さな居酒屋の一日を取材したテレビ番組を見て考えてしまいました。

 

そこは、お婆さん一人と40代のおばさん一人で営業している、いかにも地元の人が集まるって感じの気取らない居酒屋です。

 

日本の居酒屋と違うのは午前中の仕込みの段階から常連客がやって来て、出来た料理から安いワインとともにどんどん食べてしまうことです。そのせいで、夕方にはお客に出す食べ物がなくなってしまい閉店になってしまいます。

 

リタイアしたお爺さんたちや自称芸術家の人たちがまだ明るいうちから飲んだくれているのですが、なかには勤務中の郵便配達員もいて、堂々とおつまみを食べながらワインを飲んでいきます。

 

郵便配達員はその後も増え続け、4人ほどのグループでワインを飲みながら賑やかに過ごしています。取材していた日本人が、

 

「勤務時間中にワインを飲んでイイんですか?」

 

と日本人なら誰もが思うことを質問をすると、

 

「我々には(勤務時間中に)ワインを飲む権利がある!」

 

と断言!日本だったら、こっそり写真を撮られて、SNSツイッターに投稿され、世間からボコボコにされること間違いなしです。しかし、リヨンではそんな彼らに目を留める人なんて一人もいません。

 

社畜になるか、無職になるかの選択肢しかない日本からすると、なんとも羨ましい働き方です。まぁその分、フランスではお客さんに対するサービスの質は期待できませんが、仕事の質とノルマに縛られてストレス一杯の日本とどちらに生まれたら幸せか?と問われたら、私ならフランスかなぁ。

 

私は勤務時間中にワインが飲めるフランスと過労死寸前まで追い込まれる日本の中間くらいの働き方が良いと思うのですが、人間ってやつは《ほどほど》にするってことが苦手なようで、極端から極端に走りがちですよね。

 

ほんと、ほどほどって難しい。