【草食男子】という言葉を造った深澤真紀さんという方が、新聞に面白い記事を書かれていました。
深澤さんは【草食男子】という言葉を以下のような若者の総称として造り出しました。
①恋愛やセックスにがつがつしない。
②女性と対等な関係を持てる。
③家族や地元を大事にする。
しかし、いつの間にか
ア)消極的
イ)男として頼りなく、なさけない
ウ)女性がもてない原因
エ)車が売れなくなった原因
というネガティブな意味で使われるようになってしまったそうです。そこで、深澤さんは本当にそうなのか調べたところ意外な事実が分かりました。
「恋愛しない」と言われますが、「恋人がいるか?」という調査では、バブル期の1987年も、2010年も20%程度とその数は変わらなかったそうです。
思い返せば、確かにそうでした。私が大学生だった80年代もバレンタインデーのチョコは一握りのイケメンに集中していましたし、学内がカップルだらけなんて記憶はありません。肉食男子だったら誰でも恋愛対象になるかっていうと、当時の女子もそんなに甘くありませんでした。
「内向き」とも言われますが、1985年に日本人留学生は約1万5千人、2012年では約6万人となり、4倍に増えたそうです。アメリカに留学する人が減っただけで、実体は様々な国へ留学するようになって、グローバル化しているそうです。
「消費しなくなった」と言われていますが、80年代には携帯電話もインターネットもありませんでしたから、お金の使い方が変わっただけで、私は支出の総額はそんなに変わってないんじゃないかと思っています。
こうしてみるとマスコミから繰り返し一つのイメージを提供され続けると、そんな事実もないのに信じてしまうもんなんだなぁ、とこわくなりました。
最後に、深澤さんの記事の結びにとても共感できたので引用しておきます。
~「男らしさ」や「女らしさ」は、趣味にする分にはいいが、それに縛られると生きにくくなってしまう。いろいろな生き方をする男性や女性がいる世の中の方が面白い。~