昨日、衆議院憲法審査会で参考人質疑が行われ、安全保障関連法案について、
「従来の政府見解では説明がつかない」
という指摘や
「憲法9条に明確に違反している」
といった意見が出され、出席した3人の学識経験者全員がいずれも
「憲法違反に当たる」
という認識を示したそうです。
御用学者という方たちは与党の意に沿った発言をするものなので、
『そりゃ、意外だねぇ。』
というのが、私の感想です。
これを教材に国家公務員、それもキャリア試験の受験を考えている方たちに教えたいのは、役所の中にいるとこれと似たことが頻繁に起こるよということです。
役所は基本的には法律で運用されています。それなら、法律を覚えていれば役所の中を渡っていけるかというと、そんなことはありません。
今回の憲法解釈問題のように、法律の解釈が高級官僚の人事異動、選挙で国会の勢力図が大きく変わる、外国からの圧力などでコロコロと変わります。
『そんな解釈、いくらなんでも無理でしょう。』
ということも起こるので、油断なんてできません。
法改正ならば、正規の手続きがあるので、その成り行きを見守って理解すればイイのですが、法解釈の変更は権力者の気分で行われるので、前兆がつかみにくいのです。
なので、つねに職場の空気を読んで、今の役所はどこに向かって進んでいるか察知しなければなりません。できない人は、上司に目を付けられて叱責されるので、そういったことが得意でない人は国家公務員になるのはやめた方がイイかもしれません。
また、法律の解釈変更で、昨日まで「北へ進め!」という命令が、今日になってみると「南に進め!」という命令に変わることも以上の理由でよくあるので、タフなメンタルも必要です。
自分は勉強ができるから、霞ヶ関で高級官僚を目指そうと考えているみなさん、霞ヶ関はコンクリートジャングルです。そこで生き残っていくにはプラスアルファが必要なので覚悟しておきましょう。