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仮病

もお、十年以上会っていない高校時代の友人Aからメールで、

 

「会って食事でもしませんか。」

 

と誘われました。

 

Aは高校時代にいつも一緒に行動していた友人で、卒業して別々の大学に進学してからも二人が学生だったあいだは、たびたび会って遊んでいました。

 

しかし、私が大学を卒業して社会人になり、Aが大学院へ進むと疎遠になって、年賀状だけの交流になっていました。

 

Aはその後、大学院で博士号をとり、とある国立大学でポストドクターの職を見つけ、論文が認められてフランスの研究機関で3年働き、帰国して日本の私立大学で研究を続け、またまた論文が認められて米国の大学で3年働き、今は帰国して日本の私立大学で助教授をやっています。

 

Aには年賀状で、私がうつ病で自己都合退職したことは伝えてあります。しかし、直接会うとなると、リアルが充実したAと現在無職の自分を比べ、自分が惨めに思えてしまい、会うのが憂鬱になって、

 

「体調が悪いので、今回は遠慮する。」

 

と仮病を使って断ってしまいました。

 

今は母の介護があって就活はやめてしまったのですが、それまでに約2百社から不採用通知を受け取って、

 

「お前なんかいらない。」

 

と言われ続けた後では、周りの人たち全てが立派に見えてしまい、かつて交流があった友達に会うのも気が進みません。