うつ病、無職の雑記帳

孤独です。しあわせになりたい。

お待ちしてます下町和菓子 栗丸堂

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似鳥航一、メディアワークス文庫
☆☆☆
ライトノベルです。なので、キャラクター設定にちょっと無理があります。これから書く、主要登場人物2名の設定に納得ができず、本の世界に入り込めないという方はパスして下さい。

 

栗田仁(19)・・・主人公。小さなころから悪ガキで、中高のころは地元の不良を引き連れて荒れた生活を送っていたが、大学1年生のときに両親を不慮の事故で亡くしたため、和菓子職人だった父親のお店を突然継ぐことになった。とくに修業はしてないが、和菓子職人の天才的な才能があったので、浅草で老舗和菓子店の4代目として和菓子を作って生計を立てている。

 

葵(20)・・・栗田が密かに思いを寄せるマドンナ。清楚な服を身に着け、物腰も柔らかく、育ちの良さを隠せない、男なら誰もが憧れるような美人。そうかと思うと、行動は突飛で、語尾を延ばす癖のある話し方をする。天然系お嬢様。詳しい素性は不明。味覚と和菓子の知識がずば抜けていて、その才能と知識には栗田も一目置いている。

 

【下町】と【和菓子店】というと、私なんぞは、厳しい師匠と弟子が修業を通じて織りなす人情話を想像してしまうのですが、そこはライトノベルなので、すべてすっ飛ばして、若干19歳で一人前の和菓子職人としてお店を守っているということにして下さい。

 

さて、やっと本の紹介です。
不愛想で、喧嘩が強くて、それでいて義理人情には厚い栗田ですが、美人の葵の前ではいつもの調子が出ません。この本の中では和菓子を巡って3つの騒動が巻き起こるのですが、短気な栗田とおっとりした葵のコンビで解決していくというストーリーになっています。天才和菓子職人、栗田の技術と葵の常人離れした味覚と和菓子の知識が事件解決の鍵になることは言うまでもありません。

 

若い二人が、くっつきそうで、くっかないという焦れったくなるような関係もライトノベルならではです。浅草を舞台にした、人情に心温まる物語です。