アメリカは分断されている

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公務員にも労働組合があるというと意外に思われる方がいるかもしれませんが、実はあるのです。ただ、民間にはある争議権がないのですけどね。

 

そんな労働組合で私は書記長を務めたことがあります。人望を買われて就任したわけではなく、お年頃になって順番がまわってきたというだけのことでしたけれど。

 

書記長になると、休日に色々な職域の組合幹部と勉強会をします。私が書記長だった頃は、役所で派遣労働者を使い始めた時期だったので、この人たちをどう扱うか話し合いがもたれていました。

 

組合としては職場に労働条件の違う人を受け入れると、職場が分断されて仲間意識が薄れ、組合の団結力が失われるので、非正規労働者の受け入れに反対の立場をとっていました。

 

しかし、世間で役所の人件費削減が叫ばれる中、公務員組合として大声で反対するわけにもいきません。私の働いていた役所でも定年退職者が出ると正規職員を補充せず、派遣労働者に切り替えるという形で少しずつ非正規労働者が増えて行きました。

 

当初から予想されていたことですが、有期雇用で低賃金な非正規労働者と正規公務員が仲良くなれるわけがありませんでした。その結果、職場はよそよそしい雰囲気が漂う暗い職場になっていきました。

 

今、アメリカで行われている大統領選挙を見ていると、私はその頃の役所を思い出します。アメリカは

 

①高い収入を得て、現在の生活に満足している人
②低賃金で働き、努力が報われないと不満を感じている人

 

の二つに分断されているように見えます。

 

不満を感じている人が沢山いるところに

 

「お前たちの敵はあそこにいるぞ!俺を大統領にしてくれたら、あいつらからお前たちを守ってやる。」

 

と叫ぶ候補者が現れて、グループ②の人たちが熱狂してしまったように見えます。

 

そんなアメリカを世界中の人たちはどんな風に見ているんでしょうね。少なくとも私は、今のアメリカに魅力を感じません。

 

いつか日本にも社会に不満を持った人たちを上手に扇動して、議席を獲得するような政治家が現れるかもしれません。もしもそうなったら、今よりずっと暗い世の中になると思います。

 

それにしても、社会に不満を持った人たちを扇動している候補者が大富豪というのも皮肉なものです。ブラックジョークとしか思えません。