有能、無能、真面目、不真面目

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とある官庁に勤める友だちから、

 

「真面目に働いている人には、それに見合う対価が支払われるべきだ。だから、マスゾエ都知事の海外出張旅費は妥当だと思う。」

 

とメールが届きました。役所をうつ病になって退職してから6年、こんな話題を振ってくる人は周りにいないので、

 

「いかにも、役所で働く人らしい話題だな」

 

と笑ってしまいました。

 

司馬遼太郎さんが、

 

『日本人は【愚直】という言葉に悪い印象を抱かないが、欧米人は真面目でも愚かな人はダメなんじゃないか、という風に考えるのは興味深い』

 

と言ってました。

 

その理由として、司馬さんは以下のように考えました。

 

ヨーロッパではローマ帝国崩壊後、長期間に渡って治安の悪い状態が続いた。軍事において、指導者が無能であるということは兵士の死に直結することがらなので【無能=悪】である。このため、欧米人は人間を評価するときに、有能であるか、無能であるかを重視することになった。
では、日本はというと軍事的に征服された土地の住民が征服者によって皆殺しにあうような治安の悪い状態を経験せずに済んだ。そのため、日本人は治安維持について、あまり心配せずに農業に従事することが出来た。農業においては、有能であるか、無能であるかよりも、真面目か、そうでないかが重要である。このため、日本人は人間を評価するときに、真面目であるか、不真面目であるかを重視することになった。
日本人が【愚直】という言葉に悪い印象を持たないのは、そのためではないか。

 

以上のことは、【指導者】といわれる立場の人を評価するポイントだと思うのです。

 

都知事のような立場の人は、真面目か、不真面目かではなく、有能か、無能かで評価されるべきだと私は思います。なので、友だちには都知事の海外出張旅費が妥当かどうかは言及せずに、

 

「マスゾエ都知事は今年度、5回の海外出張旅費として2億4千万円を予算に計上しているそうですが、それに見合った利益を納税者である都民が得られると考えるのなら、私は問題ないと思います」

 

と返信しておきました。