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神様の御用人

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浅葉なつ、メディアワークス文庫
☆☆☆
題名と中身が全く一致しない物語もありますが、この本はそのまんまです。困っている神様に呼び出された主人公の萩原良彦がパートナーとなった狐の姿をした神様と一緒に困りごとを解決するために奔走するお話です。

 

良彦は野球以外のことは平均点しかとれません。そんな良彦は小学校から大学まで野球漬けの生活を送り、社会人野球のある会社に野球選手として就職しました。ところが、練習中の事故でケガをしてしまい、生活の中心であり、心の拠り所だった野球を突然続けられなくなってしまいます。

 

野球を失って会社に居場所がなくなった良彦は、会社を辞めてしまいます。失意のため、ひきこもり生活を送っていましたが、なんとか気を取り直し、清掃のアルバイトを始めて将来のことを考えていたとき、不思議なお爺さんと出会って新たな目標を授けられるのです。

 

失意の中から自分一人で生きがいを見つけて歩き出せる人もいますが、良彦のように人との巡り合わせの中で巻き込まれるような形で生きがいに出会って再出発する人もいますよね。シブシブはじめた神様の御用聞きですが、喜ぶ神様の顔を見てやりがいを感じ、なくした自信を取り戻していく良彦の姿が心に残るお話です。