紙のピアノ

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新堂冬樹双葉社
☆☆☆
ピアノの日本一を決めるコンクールに挑む学生たちを描いた作品です。

 

主人公の白石ほのかは、小さな子供の頃に貧乏を理由にいじめられた経験を持ちます。しかし、心優しいピアノ講師に才能を見出され、無料でレッスンを受ける幸運を手にし、名門音楽大学に入学を果たします。

 

対照的に、ライバルの井沢舞華はピアニストになるために必要なものはすべて持っています。容赦ない毒舌で才能のない人たちを攻撃し、ゴミのように扱います。

 

貧乏で心優しい主人公と、生まれたときからすべてを与えられた傲慢なライバルが同じ音大に通い、コンクールで激突するという、これまで何度も繰り返されてきたストーリーです。

 

それでも、こういったお話が繰り返し生産されるのは需要があるからなんでしょうね。私はマンネリが嫌いじゃないので、楽しく読むことができました。

 

ちょっと脱線です。私が考える、一流ピアニストになるための必要条件を優先順位の高い順に書き出してみます。

 

①才能がある。

【やればできる!】、【努力は裏切らない】なんてウソ。やっぱり、才能です。

 

②環境が整っている。
家族がクラッシック音楽に理解があり、グランドピアノを所有できて、一日10時間練習しても近所から苦情がでない防音室が家にあり、1回のレッスンで数万円をとる高名な講師に師事できる、といったことです。

 

③強運である。
自分を高めてくれる学友と出会えるか、相性の良い指導者と出会えるか、これは運です。

 

④努力が出来る。
①~③まで満たしていても、練習しない子供は一流ピアニストになれません。

 

一流ピアニストとは、これらをすべて満たした奇蹟のように幸運な人なのです。