昔、役所で一緒に働いた友だちと食事をしながら話す機会がありました。友だちはまだ役所で働いていて、新しいコンピュータシステムが導入されることを、めんどくさいと言ってました。
私は、平成になってスグのころに役所へ就職し、20年間働きました。この期間はIT革命と呼ばれる期間とピタリと一致していて、毎年のように新たなコンピュータシステムが導入され、仕事のやり方が目まぐるしく変わりました。
私はコンピュータが苦手で、そのたびにとても苦労させられたのですが、それから解放されたのは、無職になってよかったことの一つです。
無職でも世間から完全に手が切れるわけではないのですが、それでも仕事を辞めたおかげで、望まぬ変化を強制されることは少なくなりました。
私も、もうすぐ50歳です。もぉ、新しいものに順応する力なんてありません。友だちの話を聞いて、今のまま世間から離れた所で世捨て人として穏やかに暮らすのも悪くないなと思いました。