瀬尾まいこ、幻冬舎
☆☆☆
高校三年生の葉山亮太が同級生の小村小春から告白されてから、四年制大学を卒業し、結婚して、新婚生活を送るようになるまでを描いた恋愛小説です。
高校三年生の亮太はクラスで浮いた存在で、誰からも相手にされていません。しかし、小春は《競争相手がいなくてラッキー》と考えます。事務連絡でもするみたいに、
「私と付き合わない?」
と告白し、亮太は長考のすえに付き合い始めます。
二人は極めて順調に付き合っていたのですが、二年目のある日、
「別れて欲しい」
と小春が言い出します。亮太は慌てふためくのですが、言行一致の小春のことなので、二人は本当に別れてしまうのです。出会いが突然ならば、別れも突然なのです。
このあと、いろいろあって、二人は結婚するのですが、その過程で、
【理想の伴侶とは?】
ということを亮太と一緒に読者に考えさせるようになっています。物語は亮太目線で書かれていますが、女性が読んでも面白いと思うので、
【いつかは結婚したいな】
と考えている方にお勧めの本です。