三途の川で落しもの

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西條奈加幻冬舎
☆☆☆
小学六年生の叶人(かなと)が、大怪我をして臨死体験をするお話です。

 

魂だけになった叶人は、三途の川に辿り着きます。そこで、閻魔大王の配下の鬼や、輪廻転生の輪から外れた人間と出会い、三途の川の渡し船の船員として働き始めます。

 

船に乗ってくる死者たちの多くは自分の死を受け入れてあの世へと旅立って行くのですが、たまにこの世に強い未練を残している者もいて、三途の川を渡ることができません。

 

そんなとき、叶人は鬼の力で三途の川からこの世に送られて、未練を解決してやり、あの世へ旅立つ手助けをするのです。

 

物語では、4つの案件を解決するのですが、そのうち3つは人間社会に抑圧されて起きた悲惨な事件に絡むもので、12歳の叶人を主人公にしたわりには重いテーマを扱っているように感じられました。

 

鬼が、輪廻転生について語る箇所が数か所あるのですが、魂は形を変えることが難しく、生まれ変わっても性格、能力、容貌などが飛躍的に向上することはない、と語る部分があり、

 

『それなら、輪廻転生なんて多くの人にとって意味ないじゃん』

 

と私は思ってしまいました。

 

私は常々、こんなに悩みの多い人生はたくさんだと思っており、死後の世界なんてあった日にはそこでも悩んでしまいそうなので、死んだら無に帰りたいのですが、みなさんは死後の世界に期待してますか?