給食のおにいさん

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遠藤彩見幻冬舎文庫
☆☆☆
コンテストで賞を取るほどの腕前を持つ料理人の佐々目宗(ささめそう、28歳)が、学校給食を作る調理師になって、色々なことを経験しながら、子供たちと一緒に成長してゆく姿を描いた青春小説です。

 

佐々目は、物語の始まりでは感じの悪い青年として描かれています。世間から評価されないのは周りの人間に見る目がないからだと思っているし、子供とのコミュニケーションも下手です。ちょっとしたことでスグ怒るし、人の意見も聞きません。

 

でも、一つだけ良いところがあるのです。佐々目は、困っている人を見つけるとほっとけない性格なのです。それには、佐々目が28歳になるまで経験してきた数々の逆境が関係しています。

 

公立の小学校には様々な家庭の事情を抱えた子供たちが通っています。かわいそうな境遇の子供たちと出会うたび、佐々目が本来持っていた優しい気持ちが目覚め、子供たちを一時でも笑顔にするために料理の腕をふるうのです。

 

サブキャラにも魅力的なキャラが数名登場し、賑やかな印象を受けました。熱血漢の栄養士、学校のマドンナで優しい保健室の先生、頼りになるベテラン教師、これらのキャラがお話を盛り上げています。

 

関わる子供の人数が少ないので、1クール分のドラマを作るのは無理なのですが、NHKで作る全4回とかのドラマの原作にするならうってつけです。実写化したら面白いと思うんだけどなぁ。