これは経費で落ちません! 経理部の森若さん2

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青木祐子集英社オレンジ文庫
☆☆☆
設定は、大筋では前作から変わっていません。少し変わった点は、森若沙名子(27)に彼氏ができたことくらいです。

 

経理処理をしているウチに沙名子が不自然なお金の流れに気づいてしまい、めんどくさいことに巻き込まれるというのは、前作と同じです。ですから、前作を面白いと感じた方は読むことを勧めます。

 

「どこが?」と言われると困るのですが、前作の沙名子よりも積極的に疑惑に介入しているように感じられました。また、推理小説の要素が増えて、私は沙名子と一緒に経済犯罪の捜査をしている気分になりました。

 

これまでは、経費の使い方がセーフではないけれども、アウトでもない、グレーゾーンの社員に対し、

 

『私は、あなたに注目している』

 

ということを沙名子が伝えて、社員が足を踏み外さないように導いていたのですが、今回は明らかにアウトの案件が一件あり、沙名子の仕事の成果で、一人の社員が破滅したのが意外でした。ライトノベルでも、こんなバッドエンドもありなんですね。

 

私の社会人生活は、公務員だけです。公務員が仕事でお金を使う際には、事前に予算要求して、認められた金額しか使えないので、この小説の中の人たちのように個人の裁量で会社のお金が使えて、事後に請求するというのは別世界のお話になります。このような、別の仕事を疑似体験できるというのも読書の楽しみの一つだと思います。