光丘真理、ピュアフル文庫
☆☆☆
ミュージカルスターを目指して、ダンスや演劇の授業がある高校に入学したみかげですが、気が合う友達と出会うことが出来ず、浮かない日々を過ごしているうちに一学期が終わってしまいました。
そんなみかげの様子に気が付いて、母親の洋子さんが京都にある祖母の家で夏休みを過ごして気分転換してくることを勧めます。
京都には中学生の時に好きだった瞬がいて、ずっとメールで連絡を取り合っているだけだったので、みかげはこの機会に会いに行くことにします。
そんなわけで、高校一年生のみかげが、夏休みに京都でたくさんの人と出会います。そこには、カッコイイ大人がたくさんいて、ごく自然な形でみかげの道しるべになるのです。
このお話を読んでいて49歳の私は、
「私は、高校生から目標にされるようなカッコイイ大人か?」
と、おおいに反省させられましたが、この本の対象年齢である中学生や高校生が読んだら、みかげの悩みに共感すると同時に、
「私もこんなカッコイイ大人になりたい」
と思うんじゃないでしょうか。
少女の淡い恋と成長の物語です。