うつ病、無職の雑記帳

孤独です。しあわせになりたい。

花が咲く頃いた君と

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豊島ミホ双葉社
☆☆☆
4つの短編がおさめられた短編集です。

 

主人公は、中学生から高校を卒業して間もない子。性別は、女の子3人、男の子1人です。

 

ハイティーンの子を主人公にしていることからも分かりますが、同年代を対象にした児童書です。ただし、1話でセックスのシーンが出て来るので、小学生には読ませないほうがいいかもと思いました。

 

【青春!】って感じのお話は1話もなくて、毒親、貧乏、勉強が出来ない、いじめ、家族の老い、なんて言う子供の力ではどうにもならない事柄と向き合う姿が描かれています。

 

それでも、悲惨な感じを本から受けることはなくて、そんな運命の下に生まれたけれど、たんたんと生活を続けて行く主人公たちの強さの方が私は心に残りました。

 

若い人たちが本を読まないって話を耳にすると、私はもったいないと思うのです。マスコミがプッシュしてくる情報に登場する芸能人やスポーツ選手って、言わばスーパーマンじゃないですか。そんな人の活躍ばかり耳目にしていたら、自分が惨めになったりしません?でも、今回紹介したような本を読めば、自分と同じ普通の暮らしをしている人たちの情報に触れることができるわけです。

 

『私だけじゃないんだ』

 

と思うことは、きっと救いになります。