バージンパンケーキ国分寺

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雪舟えま、早川書房
☆☆☆
女子中高生をターゲットに書かれた小説です。この年代の方々が読めば、主人公で高校生のみほと同じ時間を共有することができるはずです。

 

でも、私のように青春とよべる時代から随分と離れてしまった人が読んでも十分面白い作品です。少しばらしてしまいます。みほは意に反して親友と三角関係になってしまうのですが、オバサンと思われる年代のサブキャラがそれをはしゃいで見守るシーンがあります。私もそのオバサン目線で、

 

『この三人はどうなるのかしら?』

 

と興味津々でした。

 

舞台は東京都国分寺市の住宅街にあるパンケーキ屋さん。このお店がとても不思議で、曇りの日にしか営業しない、というか、曇りの日にしか見つけられないのです。初めてだから見つけられないのではなく、常連になるくらい通っても曇りの日にしかたどり着けないのです。

 

そのお店には愛想がないけど美味しいパンケーキを焼く女主人がいて、さらに不思議なオーラを放つ女性が常連客としています。どうやら、この二人の不思議な力に吸い寄せられた人だけが入店してくるようなのです。

 

三角関係に行き詰ったみほに救いの手を差し伸べる形で、女主人がお店でのアルバイトをすすめて、ミホがそれを受けてお話が進んで行きます。

 

途中、閑話休題という感じで、女主人と女性常連客の昔話が挿入されています。そのことが、曇りの日にしか見つけられないお店の謎を解くカギになっているのですが、それは読んでのお楽しみということで。

 

このお話では、【男女の間に友情は成立するか?】という難しい問題がテーマの一つになっているのですが、みほに賛同するか、それともみほの親友に賛同するか、友だち同士で回し読みして、話し合ったら面白いと思います。ちなみに、私はみほに近い考えを持ちました。