2014-01-01から1年間の記事一覧
今月行われた選挙で、小渕優子サンが当選していて驚きました。彼女がブラックかどうかは司法の判断が出ていないので、断定できませんが、グレーではありますよね。そんな人が2位に大差をつけて当選するなんてビックリです。 私は都市で暮らしていますが、私…
塩野七生、新潮文庫☆☆☆高校の世界史の授業で先生が、 「強い権力が消滅すると、混乱が長く続く」 と言っていました。実際、ローマや唐といった覇権国家が滅亡したあとは長期間に渡って、その地域の治安は悪くなったようです。このことについて、もっと詳しく…
山本甲士、小学館☆☆☆ちょっと上手くいってない人生が拾った物をキッカケに好転していくお話を5つ集めた本です。1つのお話は約1時間くらいで読み終えることができる長さです。 拾う物は順に セカンドバッグ、サングラス、警察手帳、ハンドグリップ、腕時計…
永井するみ、毎日新聞社☆☆☆ ビジネスの最先端で働く若い女性、真野穂波が主人公です。こういう女性を《ハンサムウーマン》と言うのかしら?と思いながら読んでいました。 穂波の外見を形容する言葉が書かれていないので「美人」と断定することは出来ないので…
森見登美彦、幻冬舎文庫☆☆☆人や物に自在に化けることができる狸たちが京都を舞台に所狭しと駆け回るファンタジーです。 登場する狸たちは人間顔負けな社会的生活を営んでいて、メンツやしがらみに縛られて暮らしています。 主人公の狸、矢三郎は名門・下鴨家…
梅田みか、日経文芸文庫☆☆☆社会人になって5~6年経ち、仕事に慣れ、周りを見回す余裕も出来て、責任ある仕事を任されるようになった頃に多くの人たちが感じるようになることをたくさん盛り込んだ小説です。なので主人公と同じ年代か、上の方ならば、読んで…
★はじめに 役所では毎日のように会議をします。そんなに会議をやっていると10回に1回は無駄な会議にも出席しなければなりません。今回はこれまでに私が出席してきた無駄な会議を考察してみようと思います。無駄な会議は大雑把に分類すれば4つに分けられ…
朱川湊人、朝日新聞出版☆☆☆昭和40年代に小学3年生だった男の子たちが経験した不思議で切ない物語です。 当時はコンピューターなんてものは一般家庭には影も形もなく、下町の貧乏な小学生たちの放課後と言ったら、外で集まって遊ぶということに決まってい…
来年、日本で唯一、スターバックスコーヒーがない鳥取県にスターバックスコーヒーが進出することがニュースになっていました。《スターバックスがない》、ということが県の特色になっていたのに、それが失われてしまうのは残念です。 役人をやっていた頃、仕…
夏石鈴子、角川学芸出版☆☆☆庶民の、庶民による、庶民のための小説といった作品です。人より優れた美点があるわけでもなく、かといって劣等感に苛まれているわけでもなく、ときおり、 『神様、私の居場所ってここでいいのでしょうか?』 と考え込んでしまう山…
山本幸久、実業之日本社☆☆☆本を読んでいて、 『これ、実写ドラマ化されたらイイのに!』 と思うことありませんか?私にとって、まさにこの本がそれでした。 主人公は高松秀子、23歳。職業はバスガイド。秀子の大先輩が彼女を評した言葉が的を得ているので…
『テレビがつまらないなぁ』 と思っていました。それでも、他にすることもない私はテレビを見てしまうのですが、そんなときにテレビの製作現場で指揮を執る50代の方の言葉に「なるほど」と思わされることがありました。その方は次のようなことを言いました…
緑川聖司、ポプラ文庫ピュアフル☆☆☆まだ無名だったころの作者が日本児童文学者協会新人賞に応募するために執筆した作品です。ですから、小学生高学年からなら読むことができる内容となっています。 物語は小学5年生の女の子、茅野しおりの目線で語られてい…
ずっと昔から、毎週日曜日の夕方に【サザエさん】を見てきました。かつて役所で働いていた頃には【サザエさん】のエンディングテーマが流れ始めると、胃が締めつけられるように痛くなり、 『日曜日が終わっちゃう!』 なんて思ったときもありました。そんな…
瀬尾まいこ、マガジンハウス☆☆☆児童書のコーナーに置いてあった本なのですが、違うと思うんですよねぇ。 主人公は大学を卒業して、地方の鄙びた高校の国語講師になったばかりの早川清(はやかわきよ)。 清は中学、高校とバレーボール部のエースとして活躍し…
みなさん、何か趣味と呼べるようなものを持ってますか? 私はうつ病なので、趣味がありません。うつ病になると何に対しても興味がなくなるし、何をやっていても楽しいという気持ちになりません。だから、楽しそうに趣味に打ち込む人を見ると羨ましくなります…
小川洋子、小学館☆☆☆絵画、音楽、文学などの創作活動に従事している人たちは他人を感動させる前に自らが感動して、 『この思いを他の人々にも伝えたい!』 と思うようにならなければ作品を作り出すことができないと思います。 それでは、どんなときに人が感…
小川一水、光文社☆☆☆5つの短編が納められたSF小説です。 SF小説と言っても、何百年も未来の世界を舞台にしたお話しではなく、百年以内に実現できそうな世界観のように私は思いました。主人公たちは現在の私たちとほとんど変わらない日常生活を送ってい…
新聞を読んでいたら、過疎に悩む村の村長さんが、コンサルタントに依頼して、打開策を考えてもらったところ、 『そんなこと、あんたに言われなくても分かっているよ!』 と思うような提案しかしてもらえなくて、がっかりしたとありました。 「あぁ、また別の…
門井慶喜、光文社☆☆☆美術犯罪を専門に取り扱う、たった2人の部署が活躍する警察小説です。5つの短編が納められていますが、すべてが 美術犯罪捜査班 VS 美術品販売会社天翔堂 との戦いとなっています。キャラ設定がきちんとお約束にかなっているので、安…
日比生典成、メディアワークス文庫☆☆☆4つの短編が納められたメルヘン小説です。 善行をした若者の夢枕に狐の姿をした神様が現れ、ご褒美に好きな姿に変身できるお札を授けてくれます。目が覚めたとき、狐の神様はいないのですが、手にはお札が握られていて…
橋本長道、集英社☆☆☆将棋に対して特異な才能を発揮した少女、サラと彼女を取り巻く人々の物語です。 サラは人とコミニケーションを取るのが苦手で小学校を不登校になり、昼間は公園で一人遊びをして過ごしています。サラの家庭は母子家庭。母親はブラジルか…
藤野恵美、ポプラ社☆☆☆京都の住宅街の静かな路地にある、住む人の趣味の良さを感じさせる古い日本家屋で開かれている料理教室に集まった、男性4人の物語です。 4人の男性それぞれを主人公にした短編4つと、先生が料理教室を主催するようになったわけを明…
エーリッヒ・ショイルマン、SB文庫☆☆☆80年代、私がまだ高校生だったころに読んで感動した本です。本屋をブラブラ歩いていたら、見つけて、懐かしい友達に偶然出会ったような気分にさせられ、買って帰りました。 私が高校生だった80年代は携帯電話もイ…
中村航、角川マガジンズ☆☆☆国語よりも数学が得意、社会よりも理科が得意ってだけで工業大学に入学した鳥山ゆきなは勉強でも部活でも熱中できるものがなく、入学したばかりの校内を彷徨っていました。 工業大学は女子が少なくて、ゆきなが所属する機械工学科…
初野晴、角川書店☆☆☆題名や本の表紙を見ると、「恋愛小説かな?」と思わせますが、恋愛は全くありません。内容は学園ミステリーです。 頭よりも体が先に動き出す元気な女子高校生、穂村チカと吹奏楽部の仲間で頭は良いのだけれども皮肉屋の男子高校生、上条…
原田マハ、集英社☆☆☆主人公の丘えりかは10代でアイドルを目指して芸能界デビューするも鳴かず飛ばずの日々を送り、現在は32歳のタレントです。唯一、細々と続けていた毎週土曜日午前9時半から9時55分までの旅番組が打ち切りになり、仕事が何もなくな…
人は絶望すると過激になる生き物です。内に向かえば自殺になり、外に向かえばテロになります。 長い間、努力が報われない生活を送り、全てを失った人が、 『どうせ俺なんて』 と絶望して、世の中に復讐の意味を込めて犯罪にはしる人のことをネットスラングで…
水原佐保、角川書店☆☆☆題名に《青春俳句講座》とありますが、中身はミステリーです。人が殺されたり、暴漢が襲ってきたりということは微塵もなく、小説の中であっても暴力は苦手、という方にも安心なミステリーです。 どんな謎が登場するかといいますと、試…
中田永一、小学館☆☆☆アンジェラ・アキの《手紙~拝啓 十五の君へ~》を基にした小説。五島列島の中学校にある合唱部を舞台に中学生たちの成長を描きます。 妊娠した音楽の松山ハルコ先生が産休をとることになり、代替え教員として松山先生の中学時代の友達、…