山本甲士、小学館
☆☆☆
ちょっと上手くいってない人生が拾った物をキッカケに好転していくお話を5つ集めた本です。1つのお話は約1時間くらいで読み終えることができる長さです。
拾う物は順に
セカンドバッグ、サングラス、警察手帳、ハンドグリップ、腕時計
となっています。
主人公は皆、若者なのですがそれぞれに背景も性格も違う人物が登場するので、読んでいて飽きることはありませんでした。
《拾った物をキッカケに》と書くと棚からぼた餅式に幸運を掴むお話に思われるかも知れませんが、そんなお話ではありません。それまで後ろ向きだった主人公の気持ちが拾った物をキッカケにして前向きな気持ちになり、主人公が積極的に行動するようになって、ハッピーエンドとなる筋書きなので陳腐な印象は受けません。
人生ってキッカケだと思うんですよね。私にもこんな幸運がやってこないかなぁ、と思いながら読みました。