桝太一、岩波ジュニア新書
☆☆☆
三流の私立大学でしたが、私も理学部を卒業しているので、タイトルにひかれて手に取ってしまいました。
この本は小学生高学年から高校生までを対象にした児童書です。桝さんが、小学生時代からアナウンサーになった今日までに経験されたことを平易な言葉で、語りかけるように書き綴っています。
科学が好きな中学生や理科系の大学に進学することを希望する高校生は読んでおくと参考になることがたくさん書いてあります。
私個人が興味深かったのは、桝さんが中学生から通った、麻布学園での日々についてです。私が通った公立中学校は荒れていて、各教室に暴力でクラスを支配するような生徒が数名いて、周りとちょっと変わった子はイジメの対象にされていました。
『目立たないようにしなければ』
とビクビクしながら通った中学校だったのですが、麻布学園では桝さんのような変わった子も、のびのびと興味のあることに打ち込める空気が満ち溢れていたことを素敵だなと思いました。
こんなことを言うと差別発言ととられるかもしれませんが、偏差値の高い学校の子供は他人に寛容な気がします。私のようにビクビクしながら学校に通っている学生さんたちは一生懸命に勉強して、少しでも偏差値の高い学校へ進学することを目指してみたらいかがでしょうか?きっと、環境が変わると思います。