越谷オサム、小学館
☆☆☆
大学の映画研究部を舞台にした青春物語です。
石黒寿史は、静岡で受験生だったときから憧れていた法村珠美と東京にある同じ大学へ進学する幸運に恵まれます。
映画研究部に入った珠美を追って、寿史も入部するのですが、そこにはお節介で、やたらと行動力がある一つ上の先輩、田丸大介(愛称タマル)との出逢いももたらします。さらに、偶然は重なるもので、大学から紹介された一人暮らし用のアパート《せきれい荘》の隣室にはタマルが住んでいたのでした。
部活動では、映画研究部内にある撮影班と鑑賞班の不可解な軋轢、内部犯行が疑われる窃盗事件、副部長に誘われて参加した怪しげな団体が主催するバーベキューなどなど、平凡でのんびりとした性格の寿史が否応なしに事件に巻き込まれていってしまいます。
日常生活では、親切なんだけど空気が読めず、全力で空回りしているタマルに寿史は振り回されっぱなしです。おまけに、タマルまで珠美を好きになってしまったため、二人は恋のライバルでもあるという複雑な関係にもなってしまいます。
映画研究部は危機を乗り越えられるのか?
寿史の恋はどうなってしまうのか?
寿史とタマルの友情はどうなるのか?
興味を持たれた方は読んでみて下さい。