こざき亜衣、小学館
☆☆☆
薙刀に青春をかける女子高生たちの漫画です。今回は一冊まるまる公式戦の様子が描かれています。最上級生たちにとっては最後の公式戦です。
部内のわだかまりもとけ、二ツ坂高校薙刀部が一丸となって公式戦に臨むのかと思いきや、アクシデントが起こります。
この漫画は、マイナーな競技で、百年に一人の天才が登場するわけでもなく、必殺技もない地味なストーリーでいつまで続くんだろう、と私は心配していたのですが、大台の20巻まで目前です。ここまで続いたのは現実離れした話にしなかったため、多くの人たちから共感を得たためだと思います。
私は、充実した人生を送るためには【努力】【才能】【運】の3つの要素がバランス良く必要だと思うのですが、19巻では【運】について考えさせる回になっていると思います。【努力】と【才能】があっても、【運】に見放された人は世間の注目を集めるような存在にはなれないからです。
真春に憧れ、目標に頑張ってきた旭には、真春と笑顔でお別れして欲しかったのですが、作者のこざきサンは無事にそのときを迎えさせるつもりはないみたいです。これは、次回作も見逃せません。