こざき亜衣、小学館
☆☆☆
ついに大台の20巻です。19巻に引き続き、地区大会の様子を描いています。
団体戦決勝で二ツ坂高校と國陵高校が激突するのですが、まさに因縁の戦いです。
20巻だけ読んでしまうと単なる薙刀の地区予選になってしまうのですが、私のように1巻から、ずーっと読んでいるファンの人たちには、少女たちの身に起こった過去の様々なことが思い出されるのではないでしょうか。
部内の人間関係や、自分の能力の限界を感じた日々を乗り越えて、彼女たちは戦っているのです。興味を持たれた方は、ぜひとも1巻から読み始めて下さい。20巻だけ読んでも、この漫画の魅力は半分しか伝わりません。
ちょっと脱線したことを書きます。私はうつ病なんですが、色々と症状がある中で、辛いなと思うことの一つに心がときめかないことがあります。夢中になれることが一つもないのです。
そのため、《あさひなぐ》を読んでいると、
『夢中になれることがあるって素晴らしい』
と思います。それはスポーツに限ったことではなく、鉄道やアニメでも良いのです。人生がうまくいかなくなったときに、夢中になれることが、きっと心の支えになってくれるはずだからです。