成田名璃子、メディアワークス文庫
☆☆☆
千里眼と予知能力に目覚めてしまい、口コミで評判が広まって、行列ができる人気占い師になってしまった田中花子が、真実はときには人を傷つけるということを経験から学び、占い師を続けてゆく自信を無くしたところで、1巻は終わりました。
2巻では、能力者になってしまった花子が、これからどうやって生きていくのかを模索することになります。
幸運にも花子の周囲には優しい人たちばかりで、自信を無くした花子が元気を取り戻すまで休息することを勧めてくれます。長期休暇を手に入れた花子は、普段できないことをしてリフレッシュするはずだったのですが・・・。
1巻を読んで、面白いと感じた人は読むべきだと思います。期待を裏切らないはずです。
人との関わりを必要最低限におさえていた花子が、休暇中の出逢いによって一段と社会と関わるようになっていきます。それに比例するように能力も強くなり、未来に迷っている人たちの背中を優しく押してあげられる占い師として成長していく姿に心が温かくなります。