私には高校を中退してニートになった甥がいます。
中退した理由は進学校に入学したため、無試験で入学できた公立中学校時代のような特別扱いを受けなくなったから、要するに落ちこぼれちゃったことに耐えられなかったからです。深刻な病気とか、イジメではないので私は気の毒とは思っていません。
中退してから日がだいぶ経つのに、甥はまったくこたえておらず、ニートを満喫しています。その理由の一つがインターネットの存在です。
インターネット上にはニートのコミュニティがあるようで、そこで頻繁にコミュニケーションしているために孤独を感じないのです。
インターネットのない時代にもニートはいたのですが、個々のニートは孤立していたので、
「このままじゃ、ヤバイんじゃないか」
という不安が更生するきっかけになったと思うのです。しかし、インターネットのある現在では家に引きこもっているニートでも、インターネットがマッチングさせてしまうので、ニートたちで励まし合って、
「なんだ、俺みたいな奴がいっぱいいるじゃん。このままでいっか」
となってしまうようです。
ここで、甥に気づいてほしいことが二つあります。
①クズが何人集まろうとも生産的なことは何も起こらない。
②世間は勝者にしか敬意を払わない。
親が元気で経済的支援をしてくれるうちに以上のことに気づき、まともな道を歩き始めて欲しいのです。さもなければ、まだ十代の甥は寿命が尽きるまでの長い年月を社会の底辺で誰からも敬意を払われることなく惨めに生活することになると思います。それは、進学校で落ちこぼれることよりも辛いはずです。