うつ病、無職の雑記帳

孤独です。しあわせになりたい。

通い猫アルフィーの約束

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著者:レイチェル・ウェルズ
訳:中西和美
出版社:ハーパーBOOKS

☆☆☆

ついに第5弾となりました。今回も猫のアルフィーが人や猫のために大活躍します。

 

まだ、一度も読んだことがない人のためにアルフィーを紹介すると、人や猫が、寂しい、困っているというのを見つけてしまうとお節介をやかずにはいられない、とっても優しい猫です。あるときは、DV男から女性を助けるためにDV男と戦ったこともある勇敢な猫でもあります。

 

時が流れ、アルフィーの家族に思春期を迎えた男の子が登場します。この子が初恋をするのですが、女の子の母親に邪魔されて近づくことさえできません。アルフィーは恋のキューピッドになります!

 

また、近所に暮らす独居老人をアルフィーの家族たちに引き合わせて孤独から救い出したりもします。今回も大活躍です!

 

でも、人生に喜びばかりが訪れるわけではないように、猫のアルフィーにも大きな悲しみが訪れます。野良猫だったアルフィーが街にやって来たときに、地域に馴染めるようにたくさんの世話を焼いてくれた親友のタイガーが病気で亡くなってしまうのです。

 

タイガーは物語の始まりから中ごろにかけて、少しずつ弱って亡くなるのですが、去年の11月に母親を亡くした私もアルフィーの心痛に共感しながら読んでいました。しかし、アルフィーはジョージという子猫の父親でもあるので、悲しみに浸っているだけではいられません。タイガーはジョージの母親代わりだったので、初めての死別の悲しみに元気をなくしたジョージを救うためにも奔走するのです。

 

自分が損をしても人や猫のために行動するアルフィーの姿に今回も感動しました。作者が続編を書くことを巻末で約束しているので、次のお話が楽しみです。