うつ病、無職の雑記帳

孤独です。しあわせになりたい。

しをんのしおり

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三浦しをん新潮文庫

☆☆☆

エッセイです。

 

エッセイに分類される本の中には、一冊丸ごと自慢話みたいな本もありますが、この本は庶民の目線で日常をつづった本なので、自慢話が嫌いな人も安心してお読みください。

 

三浦しをんサンと言えば、今では日本を代表する小説家、エッセイストですが、この本を執筆されていたころはまだ、古本屋でアルバイトをされていて貧乏です。そのため、欲望のままにお酒や漫画にお金を使っては、携帯電話の料金を払いそびれ、督促の電話がかかってくるという豪快無双な暮らしを送られています。

 

共感をしてもらうことに軸足を置いて書かれたエッセイもありますが、この本は後書きで三浦さんご本人が「クスッ」と笑ってもらえたらよい、と書いたとおり、読者に笑いを提供することに軸足が置かれているように感じました。

 

なので、ためになる、とか、賢くなれる、といった効能は期待しないでください。この本は、世知辛い世の中を渡って行く人たちに向けた一服の清涼剤であります。

 

あっ、そうそう、後書きも面白いので、そちらも忘れずにお読みください。