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主人公は伏見イナリ、26歳。京都在住で、職業は塾の講師。女子中学生に対して性的興味があって、趣味と実益を兼ねて働いています。
イナリはこれまで女子から注目を集めるような要素をまったく持っていなかったため、彼女いない歴=年齢、という人生を歩んできており、満たされない欲望をアニメや漫画で代替えしてきました。
塾でオタクであることがバレると生徒から軽蔑されるので、趣味については秘密にしてきたのですが、一人の女子中学生から見破られてしまいます。それが、九重都です。
都の学校では、オタクであることを理由にイジメを受けて転校した女子生徒がいたため、都はオタクであることを秘密にして生活してきました。そんなストレスを受け続けていたために、おなじオタクであるイナリに恋愛感情を抱くことになってしまいます。
憧れの女子中学生から告白を受けたロリコンが、どんな行動に出るかを楽しむ内容となっています。変な期待を持たせるとガッカリする方がでると思うので断っておきますが、イナリは性的思考は変態ですが、それ以外は常識人で、法律を犯すようなことはしませんし、他人を思いやる心も持っています。なので、悪魔のイナリと天使のイナリが都の告白から物語の最後まで、頭の中でずっと戦っているという感じです。
ロリコンは公表できない趣味だと思います。イナリのように隠れてひっそりと暮らしている方がたくさんいると思うのです。この本は、そんな方々のために書かれた恋愛小説です。