私は若いころ【運】を意識したことはありませんでした。人生は、【努力】と【才能】で決まると思ってました。しかし、52年間生きるうちに、
「人生って、運に左右されるな」
と思うようになりました。
今の若い人たちは、私よりも早熟みたいで、【運】を意識して生きているみたい。ただ、彼らは【運】を【ガチャ】と呼んいるみたいですね。
その中に、【死因ガチャ】というのがあって、いつ、どんな風に死ぬのか、ということを指す言葉です。
【死因ガチャ】があらかじめ分かれば、死期が近づいたらさっさと仕事を辞めて貯金で生活し、貯金を使い切って死にたい、というのが今の若い人たちの考えみたい。
私は、仕事上のストレスからうつ病になって自己都合退職して、やむなく貯金を切り崩しながら生きる道へ進んだのだけれど、
「貯金を使い切って死にたい」
という考えには大賛成で、私が52歳になってようやく到達した考えに10代、20代の人たちが到達していることに驚いています。
私はチェロの音が大好きで、チェロを習ってみたいのですが、自分が何歳まで生きて、どんな風に死ぬのか分からないことから習いに行くことができません。独身で、子供がいないので、老後はお金だけが頼りだからです。
もしも今、神様が目の前に現れて、
「あなたは10年後、歩道を歩いているときに飲酒運転の車にひかれて死にます」
と教えてくれたら、独身、子供なしの私は死んだ後の世界に思い残すことが何もないから節約生活なんてすぐやめて、お金をパーっと使って、貯金を使い切って死ぬんだけどなぁ。