pha、大和書房
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現在ニートの人、これからニートになるつもり、なんて人が読むとためになる本です。ニートをやっていく上での心構えを36項目にわたって書いています。どこから読んでもOKで、最近の私は寝る前に手に取って、たまたま開いたページを1項目だけ読んでから眠りにつきます。
まず、最初に断っておきたいのは、ココで書かれている生き方は、親や親せきに寄生して働かず、ネトゲ廃人をやっているようなステレオタイプなニートではありません。そうではなく、誰の役にも立たないけれど、せめて他人に迷惑はかけずに生きていく方法を伝える本です。
だから、【お金がないと生きられない】ということもきちんと書いてあって、それを解決する方法として、
「社会不適応者は、手に職をつけよう」
と提案しています。そうすれば、
「あいつはだらしないけど、腕は確かだ」
となって、サラリーマンにならなくても食べるのに困らない程度には稼げるようになるそうです。
ここからは、私が感銘を受けた項目を紹介します。
①買い物をしない
私は、30歳を過ぎたあたりから欲しいものがなくなり、もらったお給料のほとんどを貯金に回していたのですが、周りの人はそんな私を変わり者扱いしてました。しかし、phaさんも同様の体験をされたそうで、年を重ねるごとにお金を使わなくなったそうです。ニートを続けることができるかどうかは、物欲の強弱にかかっています。
②自分の実力にしない
52歳になった私は、【人生は運の要素も強い】と思うようになりました。phaさんも【成功も失敗も運が半分】とおっしゃっていて、成功しても謙虚でいよう、失敗しても自分を責めすぎないようにしよう、と提案しているのが良かったです。その通りだと思います。
③長生きしない
ニートのphaさんの友だちはニートが多く、そういった社会不適応者は早死にする確率が高いそうです。実際、20代、30代で死んだ友だちが何人もいて、そうすると、【どうせ人間は死ぬんだな】ということがわかって、【だったら、自分はできるだけ嫌なことはしないで生きていこう】と思うようになったそうです。
phaさんは、
「この世は、多数派が生きやすい仕組みになっている。でも、たくさん人が産まれてくると一定数の社会不適応者が産まれてしまう。そんな少数派の人たちに向けてこの本を書いた。」
という趣旨のことを言っています。自分が、少数派だと思う方は読んでみるとためになるかもしれません。