☆☆☆
テレビドラマの原作にちょうどいい本です。
中堅化粧品メーカーの白雪堂に就職して一年目の峰村幸子(23)が主人公です。
幸子は会社で宣伝の仕事をしているのですが、一年目から会社の命運を握るような新商品開発を社長から命じられます。
ここに女性で頼れる先輩(30)と同期入社の男性、そして大学院生の恋人の四人で物語が進んでいきます。
物語の内容は、努力、友情、勝利が基本の爽やか青春お仕事小説です。
ひねりや伏線がないのが物足りなかったです。幸子に仕事または恋のライバルが現れるとか、新人の幸子が知らないところで起こった会社の派閥争いに巻き込まれて苦労するとか期待したのですがありませんでした。
ここからはワタクシ53歳の意地悪な感想ですが、化粧品メーカーの商品開発や宣伝と言えば会社の心臓部です。そんな仕事に入社一年目から雑用係ではなく、主要メンバーとして参加できるのでしょうか?幸子はたびたび社長室に直談判しに行くのですが、入社一年目の社員にとって社長とは雲の上の存在だと思います。読んでいて、
「ちょっと非現実的だな」
と思いました。
お話としては二流なんで、これをテレビドラマ化した場合、視聴率は幸子にキャストする女優さんの人気勝負になりますね。