バイオリン工房へ弦を買いに行きました。２０年くらい通っているお店なので、主人と親しくなっています。いつも３０分くらい雑談して帰るのですが、以下のようなことを話してくれました。
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バイオリン教室の先生から、
「ウチの教室で大人用のバイオリンを買うつもりの生徒がいるんだけど興味ありますか？興味があるなら、予算百万円で自信のある楽器を３つ持って指定した日時にウチへ来てください。ただし、あなたの他にもう一人楽器屋さんがいて、その方も同じ条件で３つ楽器を持ってくるので、必ずあなたの楽器を買うか分かりません。」
と電話がありました。
こういった場合、商談が成立した後で先生がキックバックを求めてくる場合があるので必ずしもおいしい話ではないんですが、その先生は良心的な先生で、袖の下を一切受け取らず、「その分、良い楽器を安く売ってくれ」と言う先生なので依頼を引き受けて、指定された日に教室へ行きました。
教室には小学校５年生の女の子、母親、先生が待っていて、そこに百万円のバイオリンが６つ並べられました。選考に１時間ほどかけて、私が持ち込んだフランス製のバイオリンを買ってくれました。
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聞いていて、ため息が出ました。そんな世界があることは知識として知ってましたが、身近な出来事として聞くと違いますね。小学校５年生が百万円のバイオリンを所有するなんて！私は５０代ですが、１３万円で買った中国製のバイオリンを３０年くらい弾いています。
お金持ちの家の子は有料の良質な教育を受けて高学歴になり、良い職を得て高収入になって、その子もまた同じように成長する。
貧乏人の子は無料の義務教育しか受けられず低学歴になり、最低賃金の職にしか就くことができず、その子もまた同じように成長する。
世の中の仕組みを垣間見ました。
