今朝起きて、ニュースを見たら、
1ドル=136円台
になっていました。なんでも24年ぶりの円安だそうです。
食パンを食べながらそのニュースを見ていたら、20年くらいまえに霞が関で一緒に働いた先輩を不意に思い出しました。その先輩は、お給料をもらうとその月の生活費を取った後、残りを全て米ドルMMFに入金するという変わった人だったんです。
出先機関で働いていると、高級官僚や国会議員のことを意識する機会はめったにないのですが、霞が関にいると私のようなノン・キャリアの兵隊まで噂話が聞こえてきます。噂話になるようなことなので基本的に悪口なのですが、それを聞いて私は、
「高級官僚や国会議員は馬鹿ばかりだな」
と思ってました。しかし、私は仕事で直接、高級官僚や国会議員と顔を合わせることのない仕事だったので、そのことで腹が立つことはありませんでした。
ところが、一緒に机を並べて働いていた、私より5つくらい年上の先輩は英語が堪能だったため、高級官僚と一緒に年3~4回欧米に出かけて会議に出席する仕事をしていて、高級官僚と顔を合わせることが日常だったんです。
先輩はものすごくストレスをため込んでいて、お酒を飲むと顔を真っ赤にして怒りながら、
「高級官僚や国会議員は馬鹿ばっかりだ!こんな日本はもうダメだ!俺は円で貯金しない!」
がお決まりの決め台詞だったんです。それを聞きながら私は、
「そうは言っても、アメリカにも馬鹿はいるんだろうし、日本人は勤勉だから日本がダメってこともないだろう」
くらいに考え、先輩をなだめていました。今にして思うとあの頃、もっと先輩の話を聞いて、私も米ドルで貯金しておけば良かったなぁ、と残念しきりです。
その先輩とは人事異動で別れてからは疎遠になってしまいましたが、おそらく定年間際の年齢でまだ役所にいると思うんですよね。お金がどれだけ増えたか、ぜひとも聞いてみたいものです。