《街角ピアノ》という番組が好きで見ています。ストリートピアノをアマチュアが弾く姿を映して、そのあとにインタビューする番組です。
そこに20代後半に見える女性が出て、プロのような演奏をしました。インタビューしてみると音大のピアノ科を卒業しているとのこと。しかし、以下のようなことを話し始めました。
「卒業後、私はフリーの演奏家として活動した。しかし、収入が不安定で、なおかつ低評価しか得られなかった。心が折れてしまって、続けていくことができなかった。そして、私は銀座でホステスになった。収入は何倍にもなり安定もしたが、心は満たされなかった。そんなとき、お店にあったピアノを開店前に弾いていたら早くやってきた常連さんから絶賛され、お店の営業中にリクエストされるようになった。今ではお店のオーナーからも評価され、リクエストに応える形でお店で演奏している。」
そして、最後に、
「こんな私の演奏でも喜んでもらえることがとてもうれしい」
と言い残して、どこかへ行ってしまいました。そのときの彼女は目がウルウルしてました。そこにたどり着くまでよほど辛かったのだと思います。
承認欲求というと悪いイメージがあるように思われますが、どんなに好きなことでも人から評価されないと継続することができないように思います。
褒めることが誰かを救うことになることもあるんだな、と思いました。