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Eテレで、
《孤独を感じるときに読む本》
と言う30分番組があり、3冊紹介されたうちの一冊です。
様々な理由から親と暮らせなくなった子供たちが集団で暮らしている児童養護施設のお話です。
漫画なのですが、あなどってはいけません。子供たちや、見守る大人たちのセリフに感動すること間違いなしです。
というのも、作者の松本大洋さんが児童養護施設で暮らしていたことがあるからです。
20代で漫画家デビューしたときにはSunnyの構想をあたためていたそうですが、施設を卒業してから時間があまり経っていなかったこともあり、思いが溢れすぎて作品としてまとまりがあるものにならない危険があったので、時がくるまで胸にしまっていたそうです。
そして、これ以上、Sunnyの執筆を先送りすると今度は記憶が美化されてしまい、児童養護施設の実態から離れてしまうおそれがあると判断し、執筆されました。
2015年に6巻の初版が発売されており、もしかすると絶版になっているかもしれません。私はヤフーオークションで購入しました。
1巻を読んですぐに、こんな名作を今まで知らなかったのを残念に思いました。
お話は、児童養護施設の現実にそくしたものなので、笑えたり、楽しい気持ちになったりはしないのだけど、孤独な人には確実に沁みます。
私は友だちが少なく、この本の感想を語り合う人がいないのが悔しいです。本当に素晴らしい漫画なので、もしも読まれた方がいたらコメントに感想を書いていただけたら嬉しく思います。