☆☆☆
読み終わって、《まんがタイムきらら》で掲載される漫画みたいなお話だったな、と思いました。
アニメの声優みたいな声を男子にからかわれるせいで、声に自信がない星良(せいら)は楽器で音を出すことに希望を見出して吹奏楽部に入部します。
しかし、入部した吹奏楽部はいわゆる強豪校で、練習が厳しくて夏休み前に心が折れそうです。
そこで、幼馴染の柚葉が気分転換に星良の得意な口笛を一緒に吹くことを提案して、休み時間に二人で口笛を吹き始めます。
ここに紆余曲折あって、少し融通が利かない優等生の真子とギャルの絵留(える)がメンバーに加わり、カルテットが完成です。
仲良し女子高生四人組が力を合わせてやって来る問題を解決していく姿は《まんがタイムきらら》の原作に使えると私は思いました。表紙の絵もそんな感じです。
しかし、ストーリー自体は荒唐無稽なところはなく、ライトノベルみたいに軽薄なところもないし、きちんと起承転結しているので、さわやかな青春小説が読みたい人にはお勧めできます。