芝村裕吏、ハヤカワ文庫
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これだけ要素を盛り込んでちゃんと面白い小説になっているのがすごいと思いました。どこから紹介したものか悩むので、文庫のウラに書いてある要約を転載します。
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陸上自衛隊富士学校勤務の藤崎綾乃は、優秀な技官だが極端な対人恐怖症。おかげでセクハラ騒動の責任を押し付けられ、閑職で失意の日々を送っていた。こうなったら質の高い研究で己の必要性を認めさせてから辞めてやる、とロボット戦車の研究に没頭する綾乃。謎の同僚、伊藤信士のおせっかいで承認された研究は、極東危機迫るなか本格的な開発企画に昇格し、、、
国防と研究と恋愛の狭間で揺れるアラサー工学系女子奮闘記!
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主人公の藤崎綾乃の学歴は早稲田大学卒業→東京大学大学院修士課程修了です。極度のコミュ障だったために青春を勉強に全振りした結果、頭が大変良くなりました。自衛隊に入ってからも優秀な成績をおさめたため、国費でMITへ留学しています。
たんなるラブコメではなくて、ロボット戦車の開発もきちんと描写されています。すこしマニアックな描写もあって、兵器に関する知識がないと何を言っているのか分からなくなりそうな箇所もあるくらいです。(データリンクの話しとか)
私のように軍事オタクでラブコメが好きな人には強く推薦する小説なんですが、どれくらいそんな人がいるか心細いです。
最後には完成したロボット戦車と日本に潜入した武装集団との戦闘シーンもあるので、アニメ化したら面白そうな気がするのですが、ヒロインの年齢が30歳というのがネックでしょう。