54歳の女性芸能人が自宅で一人で亡くなった。事件性はないとのことだが、死因は不明とされている。司法解剖して原因を探るとのことだったが、すでに数日たって追加報道はない。有名人の死は連鎖自殺を招く恐れがあるため、このままフェードアウトするニュースなのだろう。
このニュースに接したとき、55歳の私は「うらやましい」と真っ先に思った。そして、
「死んだ人は明日の心配をしなくてイイもんなぁ」
というつぶやきとなりました。
うつ病の人間は常に将来に悲観している。だから、ひんぱんに生きるのがめんどくさいと思う。寝る時、「明日、目が覚めなければイイな」と考えている。
そして、50年生きればやってみたいことはみんなやりましたよ。それで分かりました。すべてに才能がなく、一流の人間にはなれないことが。ここからさらに生きる意味ってなに?
ひとつ分かっているのは、うつ病が一番重かった時、大きな川に架かる橋の真ん中から飛び込もうとして水面を一時間くらい見ていたときに感じた「死ぬのが怖い」という感情に生かされているんだろうということ。
痛みも苦しみもなく死ぬことができる薬が市販薬として手軽に手に入るようになったら、今の世界で何人くらいの人が生きることを選ぶと思います?