二月の下旬から突然、うつ病の症状が重くなって苦しんでいます。
私がうつ病になったのは公務員時代に仕事で受けたストレスが原因なので、そうするとどうしても考えてしまうことが、
「公務員になんかなるんじゃなかった」
という後悔です。
じゃ、民間企業で私が働けたかというと絶対に無理だったと思います。
病気のせいで今はどうしても必要な家事だけやって、あとは寝ているのだけど、そればかりだと夜眠れなくなってしまうので、昼間に2時間くらいYouTubeを見ています。
そしたら、和歌山の山奥でニートを集めて共同生活しているNPO法人《共生舎》を取材した動画を見つけました。
以前にも似たコンセプトのシェアハウスを取材した動画を見たときにはゴミ溜めみたいな部屋で雑魚寝しているニートたちの映像を見て、
「私はこんな所には住めないな」
と思ったのですが、共生舎は清潔で整理整頓もされており、人が住めるシェアハウスでした。食費と家賃合わせて月に1万8千円だそうで、たいへん良心的です。
そんな共生舎で暮らす二人の二十代男性にインタビューしていたのですが、心に残りました。ちなみに、お二人とも単発の仕事(集落の清掃など)をしてお金を稼いでいて生活保護は受けていません。
一人の方は、
「僕はどうしても学校になじめなかった。だから、無理に都会で会社に就職しても過労死するか自殺してしまっただろう。たくさんの選択肢の中からココを選んで来たのではなく、僕にはココしか居場所がなかった。」
別の方は、
「僕はみんなと同じような作業効率で働くことができない。がんばっても遅れてしまう。だったら、同じ土俵で戦うことを諦めた方が周りもイライラしないし、自分も幸せなんじゃないか、と思うようになった。共生舎では、僕がみんなよりも非効率に動いていても怒る人はいない。」
私は組織で働く適性がないと思いながらも我慢して20年公務員をしました。その結果が自己都合退職したあとも14年うつ病に苦しみ、この先いつ治るともしれない人生なわけです。
共生舎で暮らすみなさんはお金がなくて、言ってみればその日暮らしなのですが、組織に属して自分の能力以上のことを求められてメンタルを病むのとどちらが良いかと質問されたら明確に答えられる人はいないんじゃないでしょうか。
ただ、競争社会で生きていくほかには生き方がないというのはあまりにも残酷なので、共生舎のような場所が存在するのは必要だと思いました。