縁は切れたと思っていたバイオリンの先生から電話がきて、合奏教室に来ないかと営業をかけられました。
「バイオリンの先生も営業しないとならないなんて大変だな」
と思いました。
ずいぶん前にメールで誘われたときにお断りしていたので電話がかかってくるなんて思いませんでした。
この先生は中学生の女の子の母親でもあるため、教室は平日の午前中しか開いていません。
だから、生徒は老人か私のように早期退職した人に限定されます。
私は合奏に興味があったわけではなく、孤独の解消を目的に通っていたのですが、老人たちが休憩時間に一番盛り上がる話題が【病気の話し】だったので2年くらい通って辞めました。
【病気の話し】が盛り上がる集団なので、本当に体調を悪くしてバイオリンどころでなくなり辞める人が出るため、常に募集をかけてないと生徒がいなくなってしまうのです。
それと、経験者がいなくて下手な人ばかりなので、まれに上手な人が来ても三か月くらいで辞めてしまうのも人が増えない理由です。
私は上級者だったのですが、合奏が目的でなかったため長く在籍しました。その間、ファーストやセカンドのパートリーダーとして便利に使われてました。
その間、老人と話が合わないので先生と仲良くなろうと試みたのですが、先生にその気が全くないことが分かって辞めました。
なのに電話でまたまた、
「パートリーダーになってほしい」
と言われてウンザリしました。
この教室に通っても私は教えてもらうことなんて一つもないし、先生が私に求めることはビジネスパートナーになってもらうことだけです。
営業の電話の間、私は【授業料無料】という言葉を待っていたのですが、ついに出ませんでした。私としては、それなら「謝礼をくれ」と言いたいところを我慢して【授業料無料】なら行ってやるかくらいに思ってました。ですが、待っても出なかったので再度お断りして電話を切りました。
今回のことで、
「みんなお金が好き」
「私はお金を払わないと人から相手にされない」
ということを確認し、苦い気持ちになりました。やっぱりお金ですかね。