うつ病が悪くなって、
「私は長生きできない」
と思ったことで、生前整理の目的で取引金融機関を減らしました。具体的には、三菱UFJ銀行と野村証券の口座を解約しました。
解約したあとのお金はゆうちょ銀行へ送金したのですが、この作業の中で失念していたことがありました。ゆうちょ銀行の普通預金は一人当たり1,300万円までしか利用できないのです。
上限額を超えても入金はできるのですが、上限を超えた日から利息が付かなくなるそうです。その旨書かれた封書が昨日届いたので今日の午前中にゆうちょ銀行へ行って、超えている分の500万円をSMBC日興証券へ移しました。
向かった先は近所の住宅街の中にある小さな郵便局なのですが、私が、
「500万円おろしてください」
と申請すると、20代に見える職員がオフィスの奥へ引っ込んでしまいました。そして40代に見える職員が一緒になって出てきて、
「500万円あるにはあるのですが、それをお客様が持って出て行ってしまうと今日一日の営業ができなくなるおそれがあります。お金をおろすのではなく、送金ならばネットワーク上の処理で済むので対応可能です。おろした現金の使い道はなんですか?」
と質問されました。
私は事情を説明して、ゆうちょ銀行の口座からSMBC日興証券のMRF口座へ送金できるならそうしてもらいたいと答えました。しかし、そこにいたゆうちょ銀行の職員誰もがMRF口座へ送金したことがない、とのこと。
さて、どうしたものかと考えて、
「じゃ、私が窓口で受け取った500万円をそのままこのお店のATMでSMBC日興証券へ入金すればどうでしょう?」
と提案すると、
「それなら、お客様が入金したあとスグにATMから現金を回収すれば窓口業務に支障がでません。ご協力ありがとうございます。」
と両者の合意が得られたので、そのようにして私の用事は無事に済みました。
このことって、銀行の信用創造に関係する出来事ですよね。
銀行には実は現金がそれほどなくって、それでも持っている現金以上に貸し出しを行って利息を稼いでいるわけです。なんでそんなことが出来るかっていうと世間の皆様が、
《銀行には現金がある》
と信じ込んでいるからなんです。これを信用創造って言います。理屈上は信用があるうちは無限にお金を貸すことができるんだけど、そこは法規制があって貸し出すお金は実際に持っているお金の何倍までと決まっていたはずです。
とりあえず、さいたま市の住宅街にある小さな郵便局は、午前9時に500万円おろされると、その日の業務に支障があることが分かりました。