あすにはなろう

思ったことをとりとめもなく書いてます。何のまとまりもありませんが、読んでいただけたらうれしいです。

精神科病棟6

私がいる病棟は治っても治らなくとも自殺の心配がなければ三ヶ月で退院させます。

 

だから、人が目まぐるしく入れ代わります。今は認知症老人が7割くらいで、まるで老人ホームです。なかには、人形のようにピクリとも動かず、生きているのか分からない老人も数名います。

 

そんな中にも20代の患者が数名います。若い人は若い人で集まって話しをしています。

 

食堂でテレビを見ていたら、彼女たちの会話が聞こえました。ココを退院したらどうするか話し合ってました。

 

「もう、貯金もないし、働かないとヤバいよ〜」

「ココに来る前の職場に戻りたくないな〜」

 

そんな声が聞こえてきます。彼らの多くは学生時代から障害があり、通信制高校でなんとか高校卒業資格を取った人たちです。

 

ですが、みな、いわゆる3k(キツイ、キタナイ、キケン)の仕事はしたくないのです。

 

彼らの病気の多くは、最終学歴が通信制高校卒業でも採用してくれる会社で、空調のきいた清潔な仕事場で、毎日上司から褒められて、残業なしで定時に帰れて、毎月手取りで20万円もらえる仕事につけたら治るんじゃないかと、私は考えてます。

 

ただ、そんな仕事は日本にありません。生きてゆくのは大変です。