昨日の金融政策決定会合のあとの日銀総裁の会見を見て、世界の機関投資家は日本が年内に政策金利を上げないことを織り込んでしまいました。
喉元過ぎれば熱さを忘れるで、「出口戦略」なんて言葉を皆さん忘れてしまったかな?
アベノミクスの副作用で急速に30%くらい円安が進んだ時期に、ウエダ総裁に求められたことは、
「アベノミクスで弱くなった円をなんとかしてくれ!」
という要望でした。そのことを「出口戦略」と言ってたのですが、日本人のほとんどは忘れちゃったんだろうなと私は思ってます。
出口戦略には、政策金利を上げることより難しいことが待ち受けてます。日銀が大量に保有している国債の売却と大量に保有する日本株の売却です。
これらの問題は先送りすればするほど解決が難しくなります。昨日の会見で、総裁の口から出口戦略に対する発言がなかったことと、質問するマスコミからも質問されなかったことが残念です。