うつ病、無職の雑記帳

孤独です。しあわせになりたい。

佳代のキッチン

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原宏一、祥伝社
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佳代の両親は、佳代が中学を卒業する間近に、佳代と弟の和馬を残して突然蒸発してしまいました。そのため、佳代は高校進学を諦め、中学を卒業と同時に働かなければならなくなりました。無我夢中で働いて、弟を大学へ進学させ、新聞社へ就職したのを見届けて、佳代は自分を捨てた両親を捜す旅に出かけます。

 

料理が得意な佳代が両親の足跡を追って、厨房車で日本中を移動しながら、商売と聞き込みをします。その商売がちょっと変わっていて、あらかじめ調理された料理を売るのではなく、お客さんが持ち込んだ食材を要望に応じて佳代が調理するというものです。佳代は自分の生業を《調理屋》と呼んでます。ここへ食材を持ち込んだお客さんと佳代との間で起こる不思議な縁について書かれたお話が6話納められています。

 

様々な土地で、食べ物を通じて佳代とお客さんとの間で心温まる交流があります。また、はじめは両親を責めたい気持ちだった佳代が、両親の足跡を追ううちに気持ちに変化が現れます。

 

佳代の両親はどうして子供2人を残して蒸発したのか、そして佳代は両親と再会できるのでしょうか。